web業界版!転職コンサルタントと求人サイトの使い分け

web業界版!転職コンサルタントと求人サイトの使い分け

みなさんは「転職コンサルタント」って知ってますか?
私は存在すら知らなかったので、ご存じない方もいると思います。

デザイナーやエンジニアが転職するときの自己アピールポイントって、ちょっとマニアックな技術でよね。同業者なら通じる話でも、一般の人にはなかなか分かってもらえません。

ハロワに行って「ここがスゴイ!」と説明してもポカーンとされたり、基本的な用語をイチイチ説明しなきゃいけなかったり。面倒です。そんな時にweb専門の転職コンサルタントだと、ちゃんとスキルを評価して上手に売り込んでくれるんだそうです。

なかなか良さげだったので、転職コンサルと求人サイトの違いと使い分けについてまとめてみました。


コンサルと求人サイトの大まかな違い
  • 求人サイトはチラシと同じ!自由で孤独な闘い
  • 転職コンサルはハロワの上位互換!同業者が相談員
  • 求人サイトと転職コンサルを使い分けるとハッピー

求人サイトはチラシと同じ!自由で孤独な闘い

まずは求人サイトの説明から。
すでに求人サイトを使ったことがある方は読み飛ばしてください。

求人サイトは求人が載っているサイトです。要するに求人のチラシですね。
有名どころで言えばリクナビNEXTとかマイナビ転職とか、よくアドセンスに出てくるGreenも求人サイトです。

求人を検索して企業に応募ができたり、逆に企業側からオファーがあったりします。履歴書を登録しておいて、気になった企業にバシバシばら撒くことができます。

求人サイトの作り方

求人サイトを見ていると「もし自分が求人サイト制作の担当になったら…」と頭をよぎる方もいると思います。職業病ですね。構成が気になりだすと求人探しどころじゃなくなるので、スッキリしておきましょう。

求人サイトの構成は、EC+コミュニティサイトって感じです。商品は求人で購入の代わりに応募みたいな。
作るとしたら、コミュニティサイトCMSのXOOPSでモジュール書いてもいけそうですし、オープンソースの求人サイト「Jobberbase」もあります。また、CakeやLaravelで一から作っても面白いかもしれませんね。

小規模な求人サイトでwordpressで作っている会社もありました。会社概要やサービス内容を固定ページで作って、求人を「投稿」で作って、求人の問い合わせはContactForm7で求人番号とURLを<input type="hidden"で渡して…といった構成でした。hiddenに求人番号とURLがある以外は、アドレス・氏名・電話番号だけの問い合わせフォームです。求人検索に使われていたのはwordpress標準の記事検索でした。機能は少ないですが、激安案件でやっつけならアリ?かもしれません。

オープンソースの求人サイト「Jobberbase」は2014年が最終更新なので、ちょっと古いですが、大まかな機能は揃っています。デザインがイケてないし、すごく見づらいのでそのまま使うことはできないですが、これをたたき台にして作るのが一番早そうです。GitHubリンクを貼っておきます。[Jobberbase] 気になった方は遊んでみてください。

求人サイトのメリット

求人サイトを使うメリットは、自由さでしょう。

応募する企業を自分で決めるので、何をしようと邪魔する人は誰もいません。好きな時に求人を検索すればいいし、企業とのやりとりもメール感覚で好きなタイミングで返せます。

求人を見るだけなら登録しなくていいので、飽きたら見なきゃいいんです。誰かに転職を急かされたりもしないので、気が向いた時にちょろっと応募します。

転職を考えているのを誰かに見られる心配もないので、在職中でも安心です。

求人サイトのデメリット

特にデメリットと感じるほどのものはありませんね。自由きままにやれるのが一番です。現職との両立もしやすいです。

ただ、勢いで辞めてしまった人とか、今すぐ転職したい人の場合は、求人サイトだと時間がかかるかもしれません。いい求人を探すのにも、企業を見極めるための情報を集めるにも、時間がかかります。採用担当さんも仕事の片手間で返事をしているので、企業から連絡が来るのもだいたい遅いです。

あとは寂しがりの人にも向きません。誰にも相談しないので、誰も助言をくれないし、励ましも応援もありません。圧倒的な孤独です。

自由と孤独は表裏一体という真理を、ここでも垣間見ることができます。

転職コンサルはハロワの上位互換!同業者が相談員

さて、次に転職コンサルタントの説明です。

転職コンサルタントは、転職の相談に乗ってくれる人です。ハロワの相談員と同じですね。
ハロワとの違いは、相談員が素人じゃない、という点です。

ハローワークの相談員は、転職のプロではありません。何のことはない、昨日までハロワに通ってた人が「ハロワ相談員」という期間雇用に応募して働いているだけです。任期は3年なので、みんな素人です。ハロワ相談員の給料は高くないので、民間で採用されなかった方が相談員をしているようです。

つまり、ハローワークでは転職に失敗した人が相談員をしています。

一方、転職コンサルタントは転職のプロです。転職のアドバイスやアシストをするのを生業としている人たちです。「転職を成功させること」に特化した、その道10年・20年のプロです。正直、レベルが違います。

転職コンサルタントのメリット

転職コンサルタントは、転職にまつわる全てをサポートしてくれます。日々の悩み相談から、履歴書や面接の対策、求人企業がどんな社風の会社なのか、社長はどんな人なのか、どんな仕事をしてきて何が強みの会社なのか…といった細かな情報まで教えてくれる場合もあります。

さらに、転職コンサルタントは業界特化型の会社もあります。
web系だと、ギークリー・ワークポート・レバテックキャリア・ギークスジョブ・マイナビクリエイター・シリコンスタジオなどなど。デザイナーに強い会社もあれば、エンジニア向け、ゲーム業界特化型など、各社得意なジャンルがあります。

業界特化型の転職コンサルタントの場合、多くは「元同業者」です。デザイナーやエンジニアから転職したマネージャークラスの方が、相談に乗ってくれます。
同業者なので、もちろん専門用語は通じますし、技術的な難易度も把握しています。

転職コンサルタントはできるだけ年収の高い転職を成功させることで収益を上げているので、年収アップ交渉もメチャメチャ頑張ってくれます。技術者なら、転職コンサルタントに相談した方が断然お得です。

特に短期間で転職したい人に有効で、しょっちゅう新しい求人の紹介メールが届きますし、担当さんから電話もかかってきます。自分で求人を探す手間もありません

転職の時にはメンタルが乱れがちなので、生活相談みたいな愚痴も聞いてくれます。寂しがりな人にもピッタリかもしれません。

転職コンサルタントのデメリット

転職コンサルタントと求人サイトを比べると、転職コンサルタントは登録しないと使えません。登録をして、コンサルさんと面談(電話相談とか来社とか)もして、そこからはじめて転職の話になります。人見知りな人にはハードル高めですよね。

あと、転職コンサルタントのデメリットはうるさい所、でしょう。
これは会社によっても担当コンサルタントによっても違いますが、「転職させることで売上を上げてる」わけですから、当然かもしれませんね。

コンサル会社によっては、サポート期間3か月とか期間が決まっている場合もあります。3か月間はしょっちゅう求人のすすめがメールで送られてきますし、様子見の電話もかかってきます。
「ゆっくりでいいですよ!」と担当さんに言われても、何度も電話がかかってくると焦りますよね。

のんびりしたい人や、マイペースで求人を探したい人、ちょっと転職したいかな~ぐらいの人には、求人サイトの方がいいと思います。

逆にマジで転職したい人にはコンサルの方が向いてると思います。

求人サイトと転職コンサルを使い分けるとハッピー

これまで見てきたように、求人サイトと転職コンサルタントにはそれぞれのメリット・デメリットがあります。

求人サイトは、のんびり適当に探せていいのですが、転職までに時間がかかります。あと寂しいです。

転職コンサルタントは、情報量が多いし年収アップしやすいのですが、登録が面倒なのと連絡が来てうるさいです

そこで、それぞれの特徴を理解して、使い分けるとハッピーになれます。「自分がどれくらい転職したいか」によって使い分けるといいと思います。

また、求人サイト・転職コンサルタント共に、web業界に特化したサービスと大手総合系のサービスの両方を使ってみた方が選択の幅が広がります。

前述のように、web業界特化型のサービスはデザイナー・エンジニアなどの業種ごとや、広告業界・ゲーム業界など業界ごとに強い会社があります。自分が目指したい業種・業界に強いサービスを選ぶことで転職が成功しやすくなります。

一方で、web業界特化型のサービスの求人の多くは中小ベンチャーです。大手企業の求人は、大手総合系の転職コンサルタントが一括で募集していることもあります。

web業界特化型と大手総合系の求人サイトや転職コンサルタントの両方を使うことで、求人を幅広くチェックできます
また、A社のコンサルに言われて疑問に思ったことをB社のコンサルに聞いてみたりして、情報の精度を高めるのにも役立ちます。

求人サイト・転職コンサルタントを上手に使い分けて、自分流にアレンジしてみてください。